☆8月19日のNY外為市場で円が1ドル75円95銭、戦後最高値を更新しました。US国債のデフォルト問題に端を発した欧米の経済先行き不安から、なぜか円が買われているそうです。更に当然のように日経平均株価は9000円を大きく下回っている。
大震災の傷が全く癒えていないのに、どうなる?日本??
☆23年産米は各地で放射性物質の含有の有無の検査が実施されています。その「検査をする」という報道が引き金になって、一般消費者や加工業者による22年産米の買い溜め行動が起こりました。8月上旬の一時は関東コシや秋田コマチが60㌔あたり20000円を超えました。震災前と比べると50~60%値上がりです。その影響で16000円程度で落着つきかけていた23年産南九州コシも20000円を超える価格となってしまいました。そして遂には茨城県の一部の収穫前検査で微量ながらセシウム検出!!
今後放射能の影響が大きくなれば米の価格は上がるだろうし、影響がなければ下がるだろうし、全くもって丁半博打の世界です。
そしてそしてなんでこんな時期に?
70数年ぶりに米の先物取引が(試行的ながら)認可されました。関西取引所では8月8日に24年1月限で19210円という初値が付き、同所へは「どうやったらその価格で米が売れるのか?」という生産者からの問合せが殺到したそうです。私(片山)も8月19日に大阪で行われた関西取引所の説明会に参加しました。なんだか良くわかりませんが、この先物取引は売り手、買い手のリスク軽減(ヘッジというそうな)の為の利用がほとんどで、実際に現物をやり取りするのは他の穀物の例では0.5~1%に過ぎないそうです。
かつての先物取引では多くの被害者が出たこともあったそうです。当然現物価格にも少なからず影響を及ぼすでしょうから、世界の余剰マネーが参入しとんでもない価格にならなければいいのに、と思います。
どうなる?新米価格??
☆世界の食糧価格が依然として歴史的な高値圏内にあります。豊作になれば下がるのか?と思っていたらどうやらそうでもないらしい。たとえばトウモロコシの従来の用途は飼料用を筆頭に食用であった。それが今日ではエタノール=燃料向けが飼料用を上回っているそうです。またブラジルでもサトウキビがエタノールに使用され世界の砂糖価格も高値に張り付いているそうです。したがって原油高が続き、また温暖化ガス減少のための脱石油の動きが収まらない限り世界の食糧価格はなかなか下がらない。そればかりか世界的な食糧高の影響でアフリカでは飢餓人口が急増中だそうです。
どうなる?世界の食糧事情??(この項8月18日付米穀新聞から無断引用)
いろいろ心配なことばかりですが、米の業界は確実に23年産米に向けて動き出しています。弊社でも低温倉庫の整備に始まり、主食用、原材料用の精米ラインの点検、整備、さらにはトラックスケールも整備し、来るべき秋本番に備えは万全です。
主食米はもちろん酒造用米、米菓、味噌用米などへのお引き合いをお待ちしております。
(いつの間にか「つくつくほうし」が鳴きだした2011年8月下旬
片山芳孝 記)
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