岐阜県大垣市は松尾芭蕉さんが「奥の細道」の旅を終えた結びの地とされています。
大垣駅からその名も「奥の細道むすびの地記念館」まで約2200メートルの「水門川遊歩道」は芭蕉の句碑やトイレなどよく整備されています。
さらに○○まで△△メートルという道しるべが何カ所も設置されており、歩くのが大好きだけど最近「アルクハイマー」気味の私(片山)も迷うことなく歩くことができました。
芭蕉が大垣から水門川を舟でくだり桑名へ旅立つ際に詠んだ「蛤のふたみにわかれ行く秋ぞ」の句懐紙の直筆が記念館に公開されているということで出かけました。
この句懐紙は元禄2年(1689年)に記されたとされており、さすがに色あせてはいましたが、静かなそのたたずまいは感動ものでありました。
夜には大垣駅前の居酒屋「どうさん」へ。
12年前に一度だけお邪魔したのですが、なんと女将さんが「お酒のお米の話をしていましたよね」と覚えていてくれたのにはびっくり!
ヒラメの刺身やら、牛すじのどて煮やら、海のものと山のものと、地酒の「道三」「鉄心」それにどぶろくの「白川郷」を美味しく頂きました。
翌日は岐阜駅近くの「柳ヶ瀬商店街」を歩いた後、行列のできるうどん店「田毎」へ。
ここでは奥方が牡蠣、私がキノコの味噌煮込みうどんを汗を拭きながら頂きました。これも結構でした(冷酒もね)。
岐阜駅で乗ったタクシーの運転手さんが岡山駅前のギター教室の方とお知り合いとかで「行くことがあればよろしく伝えて」と名前のメモを渡されました。まあ行かんけど…。
小春日和の週末に缶ビールをお供に新幹線と東海道本線を乗り継いだ旅でしたが、車窓の山々はほとんど紅葉していなかったのは残念でありました。
実は今回の旅のもう一つの目的は、先ほどの「どうさん」のカウンターで隣り合ったご縁で12年間年賀状のやりとりを続けているSさんにお目にかかることでした。
「今度大垣へ行きます」とお知らせしたところ、わざわざ会いに来てくださり、感激の再開でありました。
「一期一会」を大切にしたいと思います。
「行く春や鳥啼き魚の目は涙 (芭蕉)」
(もっと大垣が好きになりました。 2024年11月中旬 片山芳孝 記)